早期不妊手術という選択。

先日、茨城さくらねこクリニックの一斉手術のお手伝いに行ってきました。


この子のお腹の模様かわゆくないですか。

この状態で、ひし形のスタンプ押されたんか?っていうね。

真ん中の浮島はインクの付きが甘かったのかしら。

里親さん募集中です。

こちらのTNR病院では体重1kgから手術してもらえます。

この日も生後2か月の子猫6匹が早期不妊手術しました。


早期不妊手術の話を最初聞いたとき、こんなに小さいのに可哀想だなあ、

麻酔のリスクや負担が大きいんじゃなかろうか、と心配していたんですが、

百聞は一見に如かず。

実際見学してみると、印象は正反対。

子猫のほうが中猫のそれより負担が少なく、すごく楽そうでした。

男の子なんて、麻酔の注射打ったら即落ちして、ぶどうの皮剥くみたいプリっと玉を出して終了。

10分くらいで終わちゃったので、本人も気づいてないんじゃないかと思うほど。笑

術後すぐ目を覚ましてゴハン食べるし、傷の回復も早いそうです。


また、巷でよくいわれている、発育不全や尿路疾患などの副作用ですが、

アメリカではすでに長期追跡調査が行われていて異常なしとの報告が出ています。

むしろ、手術時間が短く死亡率も低いため、アメリカのシェルターではスタンダードになっているそう。


でも、これは獣医師の腕によるところが大きいです。

幼体の扱いに慣れている先生じゃないと無理だと思いました。

体が大きい方が手術しやすいので、獣医さんによって手術できる基準がまちまちなのはそういうことですね。

大人猫だから安全というわけではないようです。


本来は、発情前に飼い主さんがきっちり不妊手術をしてくれればそれに越したことはないんです。

でも実際は、不妊手術をせずに飼っていたり、逃がしてしまったり、

自家繁殖の末に多頭崩壊、、などといった事例が後を絶ちません。


以前は茨城県のセンターでも一般の方に譲渡していました。

でも、センターでは不妊手術の後追いが出来なかったため、

かえって野良猫が増えてしまったんです。

そんな経緯もあり、現在は子犬子猫の譲渡は登録団体にしかしていません。


茨城さくらねこの会では、

子猫は早期不妊手術を済ませてから譲渡しているそうです。

悲しいかな、茨城で里親を探すには最善策だと思いました。


だって、県西には「性成熟させるために1回産ませてから手術したほうがいい」とか言う

おじいちゃん先生がいるそうです。

手術の先延ばしは乳がんや子宮蓄膿症のリスクを高めるだけです。


宮代の多頭崩壊のおばあちゃんも、オスは去勢するとおしっこ出なくなって死んじゃうから

メスだけやればいいっていうデマを信じてました。

そのメスすら避妊手術してませんでしたが。


保護主さんも、子猫を譲渡したら、不妊手術まで見守ってあげて欲しいと思います。

死ぬために産まれる子がこれ以上増えないように。

せっかく救った命がまた危険に晒されないように。


そしてTNRも、大人猫は手術してリリース、子猫は保護して譲渡。が理想だとは思いますが、

保護ボラも崩壊している今、環境が許すなら、子猫も早期不妊手術してリリースという選択肢もあるのではないかと。

外の世界は過酷ですが、家の中で生き地獄を味わうのはもっと残酷だと思うから…。


飼い主さんと餌やりさんがみんなで不妊手術してくれたら、

あっというまに野良猫はいなくなると思うんです。

外にいる猫は地域猫と呼ばれる子たちであって欲しい。

そのための啓発もしていきたいです。

ネコスペ事務局

ネコスペ事務局は、 個人で活動するボランティアさんの後方支援部隊です。 保護猫・保護犬の譲渡会やイベントを企画・運営しています。

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